初キャンプ、初めてのテント設営でロープの結び方がわからず、現地で30分使ってGoogleとにらめっこするという悲しい過去があります。
テントの設営方法にばかり目が行き、完全にロープのことを忘れてた結果です。
本ページではキャンプに必須のロープワーク「もやい結び」のやり方を図解します。
失敗例と注意点もあるのでしっかりポイントを抑えてください。
キャンプ本番前に覚えておくと、僕のように現地で時間を無駄にしないで済みます。
使用したロープ
キャプテンスタッグ「カラーテントロープφ5mm×10m(グリーン)」
目次
【前談:もやい結びとは】
ここではもやい結びについての説明をします。
結び方を確認したい方は本項を読み飛ばしてください。
概要
もやい結びは古くから、船をもやうのに用いられていた結び方です。
もやう:船と船をつなぎ合わせる。また、杭(くい)などに船をつなぎとめる。
出典:weblio辞書
英語ではBowline knot(ボーリンノット)と表記し、用途の広さから「King of Knots(結びの王様)」とも呼ばれています。
もやい結びの特徴
以下の特徴があるため、色々なシーンで使われます。
・ループの径が変わらない
・結びやすい
・解きやすい
・縦方向の力に強い
一方で、横方向の力に弱い面もあり、人命救助に使わない方針をとる団体もあるようです。
出典:全日本スキー連盟安全対策パトロール部安全対策委員会
【結び方:右手を軸にする】
ここからは結び方を図解します。
まずは右手を軸に結ぶ場合のやり方です。
手順
1 掌にロープを乗せます。ロープの先端は、2~3回掌に巻き付けられる余裕があると良いです。
2 掌にロープを1回巻きつけます。
人差し指→手の甲→小指という「上周り」で、指先側に寄せます。
ロープが手首側に来ると、結び目が動くため注意(※後述)
3 掌の輪の下をくぐります。薬指と小指でロープを挟むとやりやすいです。
4 先ほどくぐった輪の上から折り返し、甲の輪の下をくぐります。
5 左手で先端と輪を押さえながら、右手を引き抜きます。
6 左手を押さえたまま、右手でロープをもう一方の方向に引きます。
7 完成です。
一連の流れ
右手の結び方の一連の流れをgifにしました。
【結び方:左手を軸にする】
手順は右手と同様ですので、一部省略します。
手順
1 掌にロープを乗せ、指先側に先端が来るように上周りでロープを1回巻きつけます。
2 掌の輪の下をくぐります。
3 先ほどくぐった輪の上から折り返します。
4 甲の輪の下をくぐります。
5 左手を引き抜き、右手で先端と輪を押さえながら、左手でロープの根本を引きます。
6 完成です。
一連の流れ
左手の結び方の一連の流れをgifにしました。
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) テント・タープ部品 ロープ テントロープ ガイドロープ カラーロープ 径5mm×10m グリーン UA-4539【参考:対象物に結ぶ】
参考用に、対象物に結んだ際のgifを作りました。
【ロープの中腹に結ぶ】
もやい結びはシンプルな結び方で、輪の径を小さくすれば、無駄にロープを使うことがありません。
これまでは先端での結び方について見てきましたが、以下ではロープの中ほどに結ぶやり方を紹介します。
今回は5mのロープの中央に結びを作りました。
最初にロープの先端を軸と反対の手に巻きつけます。
その他の手順は通常の結び方と同様です。
出来上がった輪の径を調整したり、輪の個数を増やすことで、様々な活用が可能になります。
我が家ではこの結び方でタープの下に物掛けロープを張ったり、小川張りのセッティングテープの代わりとして利用しています。
【失敗例】
ここからはもやい結びの失敗例を見ていきます。
先端が短い
もやい結びの特性上、先端のロープが極端に短いと、強い力が加わった時に解ける可能性があります。
先端の長さは余裕を持たせる必要があります。
先端の長さが輪の直径くらい残ると安心です。
輪の大きさが変わる
右手の手順2で触れた部分です。
掌を一周したロープが手首側にきたことで、結び目がずれていきます。
先端を引くと 輪が小さくなります
掌に巻く時、必ず指先側に巻くようにします。
解けやすい
折り返した先端を通す先がロープの外側にきてしまうという失敗です(僕がよくやってしまいます)。
正しい位置 間違った位置
通す先が外側になることで、ロープの両端を引っ張ると、輪が小さくなってしまいます。
先端が輪の外に 引っ張ると輪が小さく
正しい結びでは、先端は「輪の中」を「上方向」に位置します。
【まとめ】
もやい結びの概要や結び方についてまとめました。
もやい結びがきちんと結べると、テントやタープの設営だけでなく、ハンモックを設置したり、物掛けロープを渡したりと、ロープの活用幅が広がります。
2重に結んで強度を上げるたり、片手で結んだりと様々な派生系もありますが、まずは基本をしっかり抑えることが大切です。
キャンプ場で時間を無駄にしないためにも、体に覚え込ませましょう!
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